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2010-12

Technics(テクニクス) SP-10mk3 オーバーホール

Technics(テクニクス) SP-10mk3
Technics(テクニクス) SP-10mk3

ご依頼内容:
*ピッチコントロール不能、オーバーホール

所見:
* IC(MN6042)不良
* 電解コンデンサー経年変化による不良(パンク・液漏れ)
* 軸受け不良

処置:
* 不良部品交換
* オーバーホール

処置内容:
* IC(MN6042)交換
* 軸受け(スライタスパッド)交換
* 電解コンデンサー全交換(オーディオグレード部品に交換)
* 可変抵抗器全交換
* 全半田個所の再半田
* スピンドルクリーニング
* 全パーツ取り外しクリーニング・組立調整・グリスアップ

交換部品
Technics(テクニクス) SP-10mk3 交換部品
※撮影時IC(MN6042)を入れ忘れました。

破損していた軸受け(スタイラスパッド)
Technics(テクニクス) SP-10mk3 破損したスピンドル軸受け(スタイラスパッド)

液漏れした電解コンデンサー
Technics(テクニクス) SP-10mk3 経年劣化でパンク・液漏れした電解コンデンサーの一部

SP-10mk3は、それまでのSP-10mk2とは異なりコントローラーユニットに電源部、制御部、駆動部、操作部が全て収められています。その為、駆動部(パワーアンプ)で発生する熱の影響を受けやすく、その為に電解コンデンサー等ダメージを受けているものが多いのだろうと推測できます。
特にSP-10mk3は、現状動作的には問題なくても、そういった部品関係はかなりの確立でダメージを受けており、特に電解コンデンサーは膨張や液漏れ、液漏れによる腐食が進んでいます。放っておくと確実に故障の原因になります。

今回のSP-10mk3も例外なく部品の経年劣化による不良が原因です。また、特に壊れやすいIC(MN6042)が不良となり、ピッチコントロールが不動となっていました。このICは初期のC-MOSなので、静電気等で壊れやすく基板や部品を触る時には必ず静電対策が必要です。また、このICは専用設計で、しかも既にメーカーの部品の供給がストップしており、市場在庫でも非常に入手する事が困難な部品です。だから、SP-10mk3が調子悪くなった場合でも、お客様がコントロールユニットを開けて基板等に触るだけで壊れる可能性が高いので、くれぐれも気をつけて下さい。本当は素人がイジって直るようなモノではありませんので、最初から触らない方が無難です。

完全不良部品は交換し、その他不良になりかけている電解コンデンサーは耐圧に少し高めのオーディオグレード品、可変抵抗器は接点の不良をさせる為東京コスモス製のトリマポテンショメータに交換します。その他、全ての半田個所の半田を除去し、再度「アルミットKR-19」で半田をやり直します。この半田はアメリカ航空宇宙産業、NASA等でも使用されており、半田個所での低不良率が特徴の日本製の半田です。

その後、基板に付着しているコーティング材を一度剥離し、再度コーティング処理を行います。

スピンドルは、一度分解洗浄しモリブデングリースを適量塗布し組み直しを行います。ここは、重いプラッターを受ける為、オイルでは駄目なのです。

その後、電子回路の調整を行い、実働テストを行い、気分の問題ですが全体をキレイに磨き上げて完成です。

今回は、修理前の動作テストの段階で、プラッターが回る度に、摺れた様な異音がしていたのですが、それは軸受けの破損によるものでした。SP-10mk3のプラッターは銅合金の重いモノですから、プラッターを取り外さずに、輸送し衝撃で破損したものだと思われます。SP-10mk3を輸送などする場合は、絶対にプラッターは外して行って下さい。このスタイラスパッドも、部品の供給はありませんので、壊れると高いものにつきます。くれぐれもご注意下さい。スピンドルシャフトは、変な磨耗もなく特に問題はありませんでした。

今回のオーバーホールで、正常な状態に回復しましたので、今後も長らく使用して頂けるものと思います。

SP-10mk3は、現行のプレーヤーを含めて考えても、非常に優れたターンテーブルだと思います。いや・・・ある意味これ以上のターンテーブルはないとも思えます。大切に使って頂きたい逸品です。

当店ではSP-10mk3の今後も安定したメンテナンスができるように、部品関係は常にストックしておりますので、SP-10mk3が故障してお困りの方、お気軽にお問い合わせ下さい。

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商品の購入・修理のお問い合せは下記までご連絡下さい。
電話:08636-3-0808
メール:ootsuka@giga.ocn.ne.jp
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