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LUXMAN (ラックスマン) PD121 修理・オーバーホール S:JY904125


LUXMAN (ラックスマン) PD121の修理にてお預かりしました。

症状
・回転ムラ大きい
・ストロボ点灯せず

所見
・各電子部品劣化
・モーター軸受内部傷有り

処置
・モーター軸受内部研磨
・モーター駆動回路トランジスタ全数交換
・モーター接続コネクタ交換
・オーバーホール
  電解コンデンサ全数交換(タンタルコンデンサ含む)
  フィルムコンデンサ全数交換
  調整用半固定抵抗器全数交換
  ヒューズ全数交換
  各回路基板半田付け全箇所吸い取り・再半田付け
  各回路基板クリーニング・防湿コーティング
  機構部クリーニング・注油
  電気調整
  24時間以上のエージング後、動作確認

メーカーに修理をご依頼されましたが、症状が確認できないとの事で返却され、やはり回転ムラが有るとの事で、当店に修理をご依頼頂きました。
開梱後、回転ムラを測定すると0.4%程度有り、ストロボの数字も細かく震えています。
また、この機種のスピンドルはオイルで潤滑されていますが、グリスが充填されています。スピンドル軸には細かい傷が入っています。
通常のオーバーホール作業の部品交換と半田付け修正を行い、動作確認を行いました。
何故か、回転ムラがあまり良くなっていません。

ここから、長いトラブルシューティングの始まりでした。

今回の製品は、コネクタが1個を除き全て排除され、半田にて直付けされていました。この1個残っていたコネクタに接触不良が発生しています。このコネクタには回転数を決める信号が通っていますので、手持ちに有るコネクタに交換しています。

モーターの巻線の確認を行うと、1本だけ導通が有りません。
モーターユニットを分解し、目視確認を行っても切断場所は特定できません。
モータ自体の巻線はエナメル線、回路基板への配線は普通のビニル絶縁された線材が使用されています。この繋ぎ目で、絶縁体の内部で配線が切れていました。
この部分の修復を行い、回転ムラを確認すると0.08%程度と劇的に改善されています。ストロボの数字も細かく震える事も無くなりましたがまだ揺れが大きく、お返しできる状態では有りません。
スピンドルの潤滑にグリスが充填されていましたが、これが過負荷となり、駆動トランジスタを劣化させる事も有りますので、このトランジスタをチェックした所、hfeが全てのトランジスタで規格外になる程低下していました。このトランジスタは交換です。改めて回転ムラを確認すると0.06%程度まで改善されました。でも、まだ製品規格外です。
制御基板内のトランジスタを確認しましたが、特に問題は有りません。ただ、測定では問題なくても回路に組み込むと正常動作しない物も有りますので、全てのトランジスタを交換しましたが、殆ど改善されません。

時々、部品の新品不良も有りますので、もう一度コンデンサをチェックしながら交換して行きます。ここで引っかかったのがタンタルコンデンサです。その様子です。


上側が今回使用していたタンタルコンデンサ、下側が新たに購入したタンタルコンデンサです。
容量はあまり差が有りませんが、ESRの表示が1桁違います。
ESRが低いのがタンタルコンデンサの特徴ですが、上側の部品は、普通の電解コンデンサよりも悪い数字です。
3個のタンタルコンデンサを新たに購入した部品に交換すると、回転ムラが0.04%まで改善されました。
それでも、まだ製品規格には入っていません。
ちなみに、上側が某国産品、下側は国内産です。

軸受の内部に傷が有りました。
通常使用でこの様な傷が入る事は有りませんので、何らかの人の手が入っていると思われます。目の荒いサンドペーパーで剤った様な傷です。特に下側が酷く、若干軸とのクリアランスが広がっています。このクリアランスを気にして、グリスを充填したのでしょう。
軸受の交換を考えましたが、この製品の軸受は、モーターユニットのフレームと接着剤で強固に取り付けられていますので、内部を広げてスリーブを入れるしか有りません。ただ、これを行うと非常に高価になりますので、傷を少しずつ滑らかにする事にしました。
4000番と8000番のラッピングフィルムを用いて、少し研磨して軸との当たりを出して行きます。この作業に非常に時間が掛かってしまいました。
研磨して軸との当たりが出るまで4~5日回し続けます。この作業を4回行って、やっと製品規格に入るまでに出来ました。ただ、ストロボの表示はピタリと静止していませんが、お客様に説明してお返しする事になりました。

今回のメンテナンスはかなり苦労しましたが、何とか実用になるまでに回復出来ました。
電子回路は新品同様になっていますので、今後長期間、安定して動作します。

当店ではLUXMAN PD121の安定したメンテナンスが出来る様に部品を在庫しております。故障してお困りの方やどうも調子が悪いとお感じの方、今後長期間ご使用されたい方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

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商品の修理のお問い合せは下記までご連絡下さい。
電話は対応できない時が多いので、メールにてご連絡を頂ければと思います。
電話:0863-53-9922
メール:vintageaudio@csis.jp
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