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Technics (テクニクス) SP-10mk2(改)修理・オーバーホール S:不明


Technics (テクニクス) SP-10mk2改造品の修理にてお預かりしました。

症状
・高速回転
・他、加振にて色々な異常動作発生

所見
・各部の半田付け不良
・各電子部品の劣化
・ローター固定金具取付ねじカバー未固定
・ブレーキソレノイド取り付けビス非純正品の為、コイルと接触
・ビス緩み箇所多数
・DDモーター取付位置ずれ
・電源ユニット内部AC100V配線材2mm径の屋内配線用の単線使用
・機械ブレーキ効き悪い
・交換部品実装方法悪い
・回転時プラッタ微振動発生

処置
・半田付け全箇所半田吸い取り後再半田付け(盛り半田を実施している箇所のみ)
・半導体全数動作チェック・不具合品交換(トランジスタ22個、FET4個、チェナーダイオード2個交換)
・ストロボ交換
・各回路基板取り付けねじ交換・樹脂ワッシャ追加
・電源ユニット内部AC100V配線 単線2mmから1.25スケア撚り線に交換
・ブレーキソレノイド取り付けビス純正品に交換
・ステーター外周600番ペーパーにて研磨
・DDモーター本体取付位置純正位置に変更
・オーバーホール
  電解コンデンサ全数交換(1部フィルムコンデンサに変更)
  フィルムコンデンサ全数交換
  調整用半固定抵抗器全数交換
  各回路基板クリーニング、防湿コーティング
  機構部クリーニング、注油、グリスアップ
  電気調整、機械調整
  48時間以上のエージング後、動作確認

Yahoo オークションにて、2017年1月に入手された製品です。
売り主が手を入れたのかは不明ですが、外観はキレイに再処理され、電源ユニットはハンマートンにて塗装されています。また、電源コードも脱着式に変更されています。
見た目は非常に綺麗なのですが、内部は最悪の状態でした。
特に半田付けが駄目で、盛り半田をやられているのですが、その殆どがイモはんだ状態でした。その一部分です。


また、半田の色から判断すると、ひょっとしたら無鉛半田を使用されているのではないかと思います。
生産時には有鉛半田を使用していますので、半田にクラックが入って当然です。半田の状態も最悪。この状態で、今までよく動作していたものです。
オーバーホール時に全箇所の半田を吸い取り、再半田付けを実施しています。
また、この様な状態ですので、回路図には無い回路が出来ている可能性が高い為、今回は半導体の全数動作測定を行い、異常が有る物は新品に交換しています。結局、トランジスタ22個、FET4個、チェナーダイオード2個を交換しています。

SP-10mk2の回路基板材料は2種類有ります。ベーク基板とガラスエポキシ基板です。
初期の製品には、ガラスエポキシ基板が使用されていますが、今回の製品はベーク基板でした。
通常であれば、基板の取り付けに使用されているビスは、3×6mmのナベネジに樹脂ワッシャを入れた物が使用されていますが、今回は、3×6mmのスプリングワッシャ付きのセットビスでした。
この組み合わせですと、基板の取り付け穴付近から徐々に亀裂が入ります。
今の所、亀裂はまだ入っていませんでしたので、純正の組み合わせで組み立てています。

部品交換、半田修正、基板クリーニングが終わり、一度組み立てて動作チェックを行いますが、この時、トラブルが発生しました。
通電時に32Vラインのヒューズがじんわりと溶断します。瞬間的に溶断するのではないので、電源ラインのショートではありません。
トラブルシューティングを始めます。中継回路基板だけを残し、他の回路基板を取り外しても解消しません。そこで、ふと思い出したのがブレーキソレノイドを固定しているネジです。
取り付け位置も少しずらされていて、しっかりとビスが締まっていませんでしたので、組立時に通常の位置に動かしてネジをしっかりと締めています。
分解時にネジの使用場所が純正とは違っていたので、まさかと思いながらブレーキソレノイドを固定しているビスを確認すると、純正よりも長いビスが使用されていました。
ネジが長くなることによって、ソレノイドのコイル部分に、微妙な抵抗値を持って接触していました。
今まで、締める力が緩かったので、接触を免れていたのでしょう。純正のネジに交換すると、この問題は無くなりました。コイルへの接触は、巻線の保護用に巻いてあるテープによって緩和されていたようで、コイル巻線への影響は有りませんでした。不幸中の幸いです。

DDモーターのローターの外周がピカピカに磨かれていました。磨いた後処理に手を抜いた様で、ブレーキバンドに磨きカスが多量に付着しています。
ここまで磨くと、表面がツルツルになり、ブレーキの効きに影響が出ます。
ブレーキバンドが当たる箇所を600番のペーパーで少し面を荒らし、ブレーキバンドの洗浄を行っています。

その他、DDモーターの取り付け位置が90度ずれていたり、ステーター固定金具を固定するビスのカバーが固定されていなかったり、他の箇所のネジが緩んでいたりと、今まで私が着手した製品の中で、最悪の1台でした。

Yahooオークションで古い製品を入手される時には、未改造品が良いかと思います。
また、メンテナンス済みと表記されている物は、どこまでの作業を行っているのかを問い合わせる方が懸命かと思います。

今回のメンテナンスにて、加振による異常動作も無くなりました。今後長期間安定してこの製品の性能を発揮するでしょう。

当店ではSP-10シリーズの安定したメンテナンスができるように、部品関係は常にストックしておりますので、SP-10シリーズが故障してお困りの方やどうも調子が悪いとお感じの方、今後長期間ご使用されたい方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

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商品の修理のお問い合せは下記までご連絡下さい。
電話:0863-53-9922
メール:vintageaudio@csis.jp
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